オンラインエンタメ領域で複数サービスを展開する株式会社V Chuu式SaaS活用術

「Salesforce」「Slack」「Google」「Adobe」など、パソコンに関するサービスをコンピューターネットワークから入手できるクラウドサービスは、近年急速に企業によるサービス利用が進んでいます。

普及が進むSaaS(Software as a Service)ですが、その普及率とは対照的にその定義や、実際に何ができるのか明確にわかっていなかったり、その種類の多さに困惑してしまう人も多いのではないでしょうか。

特に会社の手掛ける事業や業務内容に適したツールを選択できている例は未だ少ないかもしれません。

今回は、2021年1月末に応援型投げ銭サービスVAMOLY(バモリー)を新たにリリースした株式会社V Chuu様にご協力頂き、お話を伺いました。

2期目で年商10億円に手が届きそうであるというV Chuuさんに、実際のツール活用事例、その利点、今後活用を考えているSaaSについて詳しくインタビューしました。

2021年1月末にエンタメ領域応援拡張サービスを開始した株式会社V Chuuさんにご協力頂き、お話を伺いました。

目次

インタビュー先情報

会社情報

株式会社V Chuu

リクエスト型投げ銭サービスVAMORYを展開。 過去にゲーム女子特化VTuberユニット「武装彼女」及びゲーマーVTuberユニット「機動演武」の運営。 その他、AI・ブロックチェーンなどの最先端技術の研究・開発。

「みんなの毎日に、はちきれるほどのワクワクとドキドキを」ミッションに掲げている。

去年2020年1月の設立以来様々な分野にて事業を展開する株式会社V Chuuさんが活用しているSaaSについてインタビューしていきます。

インタビュー者:代表取締役社長 金谷陽平様

2019年の4月に株式会社ディー・エヌ・エーの障害統括本部という全部署を横断的に見て、法人営業だったりアライアンス営業をするような部署に配属されました。

ディー・エヌ・エーを半年程で退職し、準備期間を経て株式会社VChuuを創業しました。もともと他のサービスを展開していたのですが、マネジメントが大変だったため方向転換し、11月から新しいサービスを開始しました。

それが“VAMOLY”と呼ばれるリクエスト型の投げ銭プラットフォームサービスになっており、2021年の1月末にリリースしました。

株式会社V Chuuが手掛けるサービスとは?

主にVTubeマネジメント事業を展開されている株式会社V Chuuさんですが、現在に至るまで具体的にどのようなコンテンツを手がけていたのでしょうか?

まずはV Chuuさんが過去に手掛けてきたコンテンツを紹介し、株式会社V Chuuについてより詳しく深掘りしていきたいと思います。

そして後半部分では、2021年1月末にリリースしたばかりの「VAMORY」というサービスについてもご紹介していきたいと思います。

株式会社V ChuuさんはVTuberの方が所属するYouTubeチャンネルの運営を2020年の9月まで行なっていました。

運営中では、1週間で約6万人の登録を達成したVTuberも所属しており、VTuberのゲーム配信動画や、音楽コンテンツなどの超人気コンテンツの運営や管理を行なっていました。

このようなエンタメコンテンツを手掛けてきた株式会社V Chuuさんですが、2021年1月より、新しく「VAMOLY」というサービスを開始。

「VAMORY(バモリー)」は一言で表すと、「投げ銭型のプラットフォーム」になっており、自分が推している配信者に対して、完全オリジナルのボイスや写真、動画をリクエストでき、その対価として応援者にあげたい金額を設定してリクエストすることができると言ったサービスになっています。

配信者とその応援を行う人々との新たな架け橋となるプラットフォームということで今後のオンラインエンタメ領域においても注目を集めているサービスとなっています。

2021年1月末よりβ版がリリースされました!これから様々な機能が追加されていくとのことですので是非チェックしてみてください!!

導入事例

企業にとってSaaSを導入することは、業務の効率化やコストダウンを図ることができ、企業の成長を促してくれる便利なツールと呼べます。

しかし一方で、使い方を完全に把握できないまま活用してしまうと、業務内容の効率を最大化させることができず、かえって導入コストだけが負担になってしまう事態にもなりかねません。

そこで実際に企業が活用しているSaaSについてインタビューを実施し、具体的な参考事例をご紹介していきます。

今回は株式会社V ChuuさんのSaaSの活用事例や活用に至る背景、その利点、今後活用したいツールを詳しく見ていきます。

コミュニケーションや案件を一元管理(Slack)

導入背景

Slackはもともと前職時代からも使っていたっていうところで使い慣れていました。またエンジニアさんたちは基本的にはSlackでのコミュニケーションでしたので、自然とSlackを導入していました。

使用方法

社内のコミュニケーションツールとして使用するのはもちろん、案件管理などにも使用しています。

課題達成

進捗管理を行う上で、Slackの導入は業務効率化に繋がったと感じています。

良かった点

さまざまなチャットサービスがある中でいろいろ試して感じるのは、チャンネルを適切に分けることができる点、ワークスペースを開けることができる点は、案件管理や幅広く事業を展開する上でとても役に立っています。

悪かった点

特にないですが改善できる点はあると思います。

チャンネルを追加する際、「使われなくなったら消す」といった意思決定をしてるので、そこまで増えすぎたりしないように対策はしてますが、Slack側からなにか通知やアラートがあると便利かなと思います。

もう一つは、音声通話とかビデオ通話がSlack内で高音質、高画質でできたらベストだと思います。

契約データをクラウド上にて管理(Cloud Sign)

導入背景

クラウドサインは以前VTuber事務所やってたときにライバーさんとの契約データを管理するために利用していました。

VTuberは絵を書く作業と、その絵のモデリング作業が必要なんですが、それぞれに専門家が居ます。

なのでVTuberを動かすためには最低3人、絵師さん、モデラーさん、ライバーさんとの契約が必要になります。例えばそれが13組ならば、39校の契約書が必要になります。

それを郵送対応であったり、郵送確認をするとかなり手間であったり精神的に思考の工数を削られる点がありました。

そのため「これクラウド化しよう!」となったのが、クラウドサインを導入した背景になります。

使用方法

先述した通り、絵師さん、モデラーさん、ライバーさんといった方達との契約署の管理をクラウド上で管理するために使用しています。

課題達成

多数の人々と契約を交わさなくてはいけない業務の性質上、紙媒体の代わりにインターネット上のデジタル媒体を使用することで、郵送対応や郵送確認などの手間がかなり省けました。

良かった点

クラウド上にて契約書の管理を行うことで、郵送やその確認に必要な工数を削減することができた点です。

悪かった点

特にないです。

今後行なっていきたい事業

今後行ってきたい事業で言うとやっぱり僕は「VAMOLY」と言うサービスですね。こちらはβ版として2021年の1月末にリリースしたのですが、最低限の機能に抑えてあります。

今後導入を予定しているSaaS

セールスフォースさんから2、3回程メールをいただいています。Salesforceにはあまり詳しくはないのですが、お話聞いてみたいとは思っています。

他には、会計ソフトFreeeさんを使用していますが、使用してみて結構手がかかるなというイメージがあります。

経理部の社員によると、請求書のアップロードやデータ記入が少し手間なので、そこがもっと簡単に自動化されるのであれば、導入したいと思っています。

SaaS導入の際の注意点

1.準備を整える。

SaaSは導入しただけで成功が約束されるようなものではありません。

導入する企業にも慎重に選択する判断力や受け入れ姿勢の確立、ツールを使用する人材のリテラシー教育などの準備が必要です。

企業におけるSaaS導入後の失敗例に多く見られるのが、「コストダウンに繋がらなかった」「想像した効果が出なかった」「使いこなせなかった」といった意見です。

これらの原因は確実に予期できるものではありませんが、上記のようにしっかりと受け入れ態勢を確立することで防げる事例もあるのではないでしょうか。

まずはSaaSは業務効率の向上を確実に約束するものではなく、その用途や、使用方法をしっかりと把握できているかということを念頭に置くことが大事です。

2.セキュリティ

現在のクラウド事業者はもれなく強固なセキュリティ対策に取り組んでおり、一昔前に挙げられていたセキュリティレベルの低さは払拭されつつあります。

しかし、自社のセキュリティーポリシーと使用するサービスのセキュリティーポリシーとのマッチングについては注意する必要があります。

「特定データベースとアクセスを一部の役職に制限している」「外出先からのシステムアクセスの一部制限を設けている」など、業務によっては独自のセキュリティポリシーを設定している企業もありますので、そういった企業のポリシーに使用するツールが支障を及ぼすことはないかなどの点は留意が必要です。

3.ベンダーの将来性

SaaS市場における競争は激化しています。

現在既存サービスをSaaS化してユーザーをクラウドに移行させようとしている大手企業と、クラウドの発展とともに成長してきた新興企業が互いに顧客獲得を狙った取り組みを行なっています。

SaaSを選ぶ上では、「ベンダーがどのようにサービス展開を考えているか」といった点も重要な判断ポイントです。

これは、ベンダーがこれからSaaSの提供を拡大していくのか、それとも停止する恐れがあるのかを判断することで、SaaSの長期的な運用を考慮した際に、利用サービス停止に伴う乗り換えの負担リスクを軽減することができます。

また一度使用感を把握して業務に適応させたSaaSを変更するのは簡単ではない為、ベンダーの将来性やその方向性に着目することは重要です。

まとめ

今回の記事では、近年企業のDX化が進められている状況の中、数多く存在するSaaSをどのように選択していくべきなのか、またはその際にどのような点に留意するべきなのかについて、株式会社V Chuuさんにご協力頂き、実際の活用事例とその利点、今後活用したいツールについて、さらにはそれらSaaSの活用の際に注意する点についてまとめました。

SaaSの導入後に失敗しない選択を行うためには企業側の準備が必要です。あらゆる観点から自社にとって最適なSaaSに巡り会えるように今回紹介したようなポイント・注意点を意識しましょう。

この記事の登場SaaS一覧

Slack

代表的なコミュニケーションツール。様々なサービスと連携が可能で、社内コミュニケーションツールとして多数の会社が導入。

Cloud Sign

日本の法律に特化した電子契約サービス。

事前に内容についてお互いの合意が済んでいる契約書・発注書などの書類をアップロードし、相手方が同意することにより、相互同意がなされたことを示す電子署名が施されるサービス。

また電子署名が施された書類の保管、管理もサービス上で行うことができる。

Zoom

簡単操作で社内会議にも取引先とのミーティングにも活用できるクラウド型ビデオ会議サービス。

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